万葉の恋歌・山吹(やまぶき)

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天智天皇が崩御し息子の大友皇子が即位すると、天智天皇の弟であった大海人皇子が皇位を巡り「壬申の乱」を起こす。
大海人皇子の長男である高市皇子はこの戦の最前線に立ち活躍し大海人皇子(天武天皇)側に勝利をもたらす。
 

 
この壬申の乱で悲劇の運命を背負うのが敗れた大友皇子の正妃十市皇女です。万葉集の代表的な歌人額田王と大海人皇子との間に生まれた彼女にとって、この戦は父と夫との戦でもあったのです。敗れた近江側の皇后であり現天皇の皇女でもある立場は辛いものだったに違いありません。
やがて、結婚して子まで儲けた事のある彼女に何故か泊瀬倉梯(はつせくらはし)宮の斎宮(天皇の代わりに神に仕える未婚の皇女)となるよう命が下るのですが、出立するその朝に急死(自殺説もある)してしまいます。
 

 
山振(やまぶき)の 立ちよそひたる山清水
酌(く)みに行かめど 道の知らなく
 
高市皇子(たけちのみこ)が急死した十市皇女(とおちのひめみこ)を悼んだ恋歌ともとれる挽歌です。
二人は天武天皇を父とする異母兄妹ですが、この頃は母親違いの兄妹の恋愛は許されていたようです。
 

 
山吹の「黄」と山清水の「泉」で黄泉、つまり死後の世界を暗示していると解釈されています。
この歌から高市皇子がずっと十市皇女を想っていた事が解りますが、果たして二人の心は通じ合っていたのでしょうか。
 
「黄泉の国に行ってしまったあなたに会いに行きたいけれどどうやって行ったらよいのだろう」
悲しみがひしひしと伝わって来る歌です。
 
 

太井メでした L(^o^ve)




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このページは、hutoimeが2010年5月11日 12:00に書いたブログ記事です。

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