白馬三山の中央に位置する台形の山「杓子(しゃくし)岳」に
まつわるお話
杓子岳の東側、山が崩壊して岩肌がむき出しになった下に小さな池がある。その池は禾本科(かほんか)植物(イグサやカヤツリグサなど)が生育して、あたかも苗を植えた水田にのように見えた。それがいかにも農夫が田植えをしたかのように畝(うね)が整然としていて、株も大小なく、水も程加減であった。
たまたま麓の山菜取りが北谷に行って、その田の畔(あぜ)を切って水を落とし、しばらく付近で山菜を採取した後ここに戻ってみれば、畔は以前のままで水は田に満ちていた。
山菜取りが北谷へ行く度にこれを繰り返しても、同じように元の姿に立ち返ったという。
ここを天狗の畑といい、天狗様の仕業であるように言い伝えられている。
塩の道の民話より


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