昔話・栂池物語

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北アルプスの北のはずれ大日岳(大日如来を祭った山:現在の小蓮華岳)の中腹あたりに、嫁岩(よめいわ)と呼ばれる場所がある。そこには毎年春になると、花嫁行列の雪型が現れる。同じころその雪型の下あたりに、虹色に輝く水の湧き出る、神秘の泉が現れるという。その泉は、猟師達には栂(つが)の木と呼ばれる大白檜曽(おおしらびそ)の森の、さらに奥深くにある池のほとりに現れると噂された。
一人で探しに行っても見つかりません。将来を誓い合った男女の前にだけ現れる特別の泉なのです。しかも必ず現れるとは限りません。運良く見つかり、その虹色に輝く水を二人で口にすることができたなら、二人は必ず結ばれ、末長く幸せに添い遂げることができるのだそうです。
オシドリのように仲良く並んでいる様子を「つがい」と言いますが、その昔この幻の泉は「つがい池」と呼ばれていました。これがいつしか栂の木に囲まれた池を指し、今では「栂池(つがいけ)」と呼ばれるようになったと言うことです。
 
雪解けが進み八十八夜の頃、大日岳の中腹に奇麗な虹がかかることがあります。栂池あたりから出て嫁岩を包むようにアーチを描き、白馬岳山腹の代掻き馬(しろかきうま)と呼ばれる雪型あたりで消えてゆきます。この虹が現れると麓の人達は「また一組結ばれたなぁ」と手を合わせ、幸せを分けてもらうのだそうです。

郷津正起原作、更正は太井メでした)
 

 
アメリカジョージア州ダロネガ在住の方に、万葉集に「栂」が枕詞として「末永く」と言う意味で表わされていることを教えていただきました。ダロネガでは栂の木(ヘムロック)が、日本から輸入された盆栽に付いて行った「アブラムシ」によって絶滅の危機に瀕しているのだそうです。彼女はこの危機を救うためにNPOに参加し、毎年11月にベネフィットコンサートを開いています。そこで子供たちに「栂(つが)」にまつわる話をしたいと、題材を探していましたので、たまたまホテルのオーナーが作ったこの昔話を紹介させていただきました。どなたか「栂」にまつわる話をご存知でしたら太井メまでご一報くださると有難いのですが。どんな些細な情報でも結構です。よろしくお願いいたします。


(´・(ェ)・`)~~hutoi

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このページは、hutoimeが2007年10月14日 17:23に書いたブログ記事です。

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