ゲンノショウコがまだ咲いている。
子供の頃のお小遣い稼ぎに薬草の採取をした。ゲンノショウコ、ドクダミ、イカリソウなどを採ってきて、乾燥させてから農協に供出する。秋祭りが始まると分け前をもらって、日曜日ごとに親戚や友達の家を点々とするのである。祭りの夜店で自由におもちゃを買えることが実に嬉しかった。紙巻雷管のピストルの硝煙の匂いが懐かしい。
そう言えば稲刈り休みなんてのが有ったなぁ。
そう言えば稲刈り休みなんてのが有ったなぁ。
メギ科イカリソウ属
春先山菜を取りに行くと船の錨のような赤紫の花をつけたイカリソウに出会う。この花の形から命名された。黄花や白花もあるが、滅多に出会えない。花先の尖った部分には蜜が溜まっていて、先端を噛み切り蜜を吸ったものだ。こうした植物の微妙な甘味や苦味を子供の頃から慣れ親しんでいると、今時の甘味食品は甘すぎて好きになれない。と思うのは単なる左党の言い訳だろうか。
ドクダミ科ドクダミ属
毒にも痛みにも効くので「毒痛み(どくいたみ)」からと言う説と、不快な匂いから、毒が溜まっている草と見なし「毒溜め(どくだめ)」が訛ったとの説がある。確かに傷つけると可憐な白い花からは想像もつかない、独特の強烈な臭いがする。漢名は蕺(しゅう・じゅう)薬・十薬で虫の刺し傷や化膿性疾患に良く効くとある。花が終わってから刈り取るのだが、この臭いさえなかったならと何べん思ったか知れない。後に知ったことだが、あの臭いは熱を加えると無くなるのだそうで、飢饉の時などには根こそぎ食べたそうである。
フウロソウ科フウロソウ属
下痢止めの妙薬で、効果が確実であることから「現の証拠」。効くことを「験(げん)がある」と言うから「験の証拠」が正しいと言う説もある。日当たりの良い土手に群生するので、土用に入ると刈り取りに行った。下痢をするとこの煎じ湯を飲まされ、次の日はケロッとしていたのだから、確かに良く効いた。この花の完熟した実に触ると種が弾けて飛ぶので良く遊んだものである。赤花も有ると聞くがこの辺には見当たらない。
女将が薬剤の講習に松本まで通っている。先代が薬草の行商をしていた関係で漢方薬の講義は得意らしく、楽しそうに話てくれるが、化学式には相当閉口しているようで、ゲンナリした顔つきで帰ってくる。最近はあきらめの境地に入ったのか、休みが続いたからか、元気を取り戻してきたようだ。
(´・(ェ)・`)~~hutoi


